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2010年2月17日 (水)

設計のノウハウ その7 伝えるということ

こういう設計業務に携わると、意思の伝達の重要さの必要性がなによりも重要だと痛感します。上手くいかないプロジェクトなどは、殆どがこの「伝達」が上手くいっていない場合ことが多いのです。

我々はお客様にデザインシートなどでプレゼンし、コンセプトの了解を得ます。それからそれに基づいて設計し、その設計図を施工者に渡し、見積を経て施工に入ります。そこで「伝達」が上手くいっていないと、お客様と我々の齟齬が発生し、デザインの内容の理解が大幅に違っていることになりかねません。また、そのまま施工者側に設計図が渡れば、見積落ち(施工内容が見積もりから抜けてしまう)からの、設計と施工の大幅なずれが生じます。

デザイナーは絵を描くだけが仕事ではありません。お客様の大切な財産を預かるわけですから、「伝達」には十分気をつけななくては良いデザイナーにはなれません。

十分注意して、言葉や文章力を磨きましょう。

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2010年2月 6日 (土)

設計のノウハウ その6 カメラは365日

私は365日、いつもデジタルカメラを持ち歩いています。それもかなり広角の写真が撮れるものです。なぜかといいますと、それは行くところ行くところに必ずデザインされた空間がそこにあるからです。これはよいと思った空間に遭遇した場合は必ず写真を撮ります。そうすることにより、記憶にも刻まれますし、プレゼンで使う参考写真にも使えるからです。照明の勉強にはとてもよい方法です。これが蓄積されるとかなり引き出しが増えます。本当の勉強は実践でしか得られませんが、ひとつの空間を仕上げるまでには大層な時間が必要で、誰だってそんなに数はこなせないのです。それをすこしでも補うために写真を撮って勉強するのです。

そうして、自分のデザインした空間の完成写真は自分のカメラで撮りましょう。それが自分に意図とおりになているか?かっこいい空間になているか?それが判明します。プロが撮った完成写真はあまりにもかっこがよすぎて参考にはなりません。なぜなら彼らは自分で照明を持ち込んで、いろいろな仕掛けをして撮るので、実際の空間とは違うものになるのです。よく写真と現物が違うことがありますが、それはカメラマンが上手だからなんです。どんなにダサい空間でも彼らはかっこよく写真に収めます。彼らは光のプロなのです。一度、プロカメラマンの撮影に立ち会うとすごい勉強になりますよ。

写真は表現力でもあります。写真を撮ることにより、それも磨かれます。カメラが下手ですとデザインも下手なのは当たり前のことですね。

本当は照度計もいつも持ってあるけばよりいいのでしょうが、私は照明だけやってるわけではないですのでカメラだけで十分ではあります。

良いカメラをいつも持ち歩きましょう。

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2010年2月 1日 (月)

設計のノウハウ その6 伝えるということ

今日、カンブリア宮殿で、星野リゾートの社長が出演されてました。素晴しいです。でも表面だけを見たら誤ります。たしかに星野リゾートはよく考えられてます。しかし、ホスピタリティでは一番かというと、実は他にも素晴しいことを実践されている旅館やホテルは現実に存在します。しかし、何が違うのかというと、それは努力とかではなく、「伝える」ということの違いでしょう。だから星野氏はテレビにもよく出演するし、さりげない宣伝をされています。さすがです。いくら努力をしても伝えられないとなんにもならないのです。

いくらお金を投資して、建物を綺麗にしても、それをお客様に伝えられないと、お客様は足を運んでくれないのです。そこで、旅行代理店や広告代理店を使って宣伝すると、とても経費がかかる。星野氏はテレビに出演することで、広告にお金を使わないで宣伝しているのです。これがなによりもすごいことですね。伝えることの大切さを彼は骨の髄までご理解されているのでしょう。

我々デザイナーもそれを見習わないといけません。いくらよいデザインが出来ても、それがお客様に伝わらないとなんにもならないのです。対象は施主だけではありません。その施設を利用するお客様にアピールできないと駄目なのです。オーナーの立場からすると、お金を稼ぐ空間を造るために我々デザイナー起用するのです。それで我々はお金を頂くのです。ただかっこいい空間を造るだけでは役不足なのです。+αが必要なのです。照明デザインなんて、ある程度の知識があれば、ある程度までのかっこいい空間なんて造れます。しかし、プロカメラマンの写真のような空間なんてカンタンには造れません。プロカメラマンのほうが数百倍上手に空間を光で見せることができます。テレビや映画などの照明屋さんは、どんな状況でも最適な照明を作ることが出来ます。照明でかっこよく見せるなんて、所詮、彼らにはどうやってもかなわないのです。それは毎日、照明と付き合っているかどうか?デザイナーは照明器具とそれほど付き合っていません。毎日付き合うのはパソコンか白い紙です。職種が違うのです。私は音響設備設計も映像設備設計もやりますが、舞台の音響屋さんみたく良い音は作れません。またテレビマンやカメラマン、編集者みたいな、よい映像は作れません。それは職種が違うのです。

我々は伝えるものが違うのです。建築の世界で、それに最適な照明、音響、映像、設備をアジャストするのが使命なのです。いかにランニングコストがかからないようにして、それでかっこよく、お客様に好まれる空間を造るか。売れる空間を造るか。それがデザイナーの使命であり、仕事なのです。

ただ、かっこいい空間を造ることが仕事ではないのです。それよりも、もっと難しい、お金を産む空間を構築しなくてはならないのです。それができるからこそお金を頂戴するのです。デザインを通じて、それをお客様に「伝える」。それがデザイン(設計)なのです。作品を作るのはアーティストです。アーティストは将来的に価値が出るかもしれないからパトロンがお金を出すのです。しかし我々はもっと短いスパンで結果を残さないといけないのです。そこで重要なのは「伝える」ということなのです。

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