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2010年3月 4日 (木)

LEDについて

LED、所謂、発光ダイオード。今、巷で話題の新時代の照明といわれているものである。まるで今後の照明が全てLEDに入れ替わる、そんな勢いですね。今まで、日本は蛍光灯の文化だから、白熱灯を使う北欧に遅れているんだ。なんて言ってた人がこぞってLEDにシフトしているのはとても滑稽です。

しかし、LED自体は別に新しいものではない。応用電子を知っている人ならばとても身近にあったものだから、まったく新しいという気持ちにはならない。構造は簡単で、ダイオードから出る電子を蛍光帯にぶつけて光らせているのである。東芝のTLPシリーズは定番であった。もうかれこれ30年くらい前のことである。たしかにその頃は白色も青色もなかったので、いまのようにカラフルな色は出来なかった。まあ、それくらい白や青は画期的なLEDであります。

LEDのメリットはなんといってもその小ささ、消費電力の少なさ、またダイオード素子自体は半永久的な耐久性があり、蛍光塗料を塗布するシリコンが曇らなければ(それがLEDの寿命なのである)ずうっと光っていられる。熱も出ないので、電化製品にはもってこいの光源だったわけですね。

また、輝度が高いので、屋外の表示装置などにはPowerLEDといって、高輝度のものがよく使われていたものです。

でも、昨今の照明用のLEDとは、これまでの概念のLEDとはまったく違うものです。本来、LEDとはそのコンパクトで省電力な光源だったのですが、照明用となると、その構造で従来の光源のような光はどうしたって出せないのですね。光を強くしようとすると、電流もすごく流さなくてはいけないから、とうぜん熱が発生する。LEDのような半導体は摂氏75度を超えると破損するので、とうぜん、明るければ明るいほど冷却が必要になってくるのです。だから今の照明器具には、小さなLEDに恐ろしいほど巨大な冷却するためのアルミのフィンが付いているのです。本来、LEDは触っても熱が感じられないような微弱電流を用いるものですが、今の使い方はおかしいのです。

LEDが他の光源、蛍光灯や放電灯、白熱灯などと同等な光の強さを出すのは構造的に非常に難しく、逆に高額に且つ大きくなってしまいます。それでいて光の成分は非常に薄いので同じ色はどうしても出せないのです。LEDはその特性上、点滅を繰り返すような表示器などにはもってこいの光源で、それならばメリットは非常に大きいのです。やはり本来の使い方が一番のように思います。

LEDの照明は全て否定する訳ではなく、熱が出ては困る、人が触れるようなところの照明などには非常に有望でしょう。しかし、蛍光帯の塗料がどうしても一定にできないので、色のばらつきがでるのでベース照明には向きません。また光の成分が狭いので、色がどうしてもグレーっぽくなるので、全てがLED照明の下では鬱のような状態になってしまいます。たぶんこれから大きな問題になっていくでしょう。

また、LEDは省エネだといっても、これから電力は燃料電池になり、送電線や発電装置の大きなコストやロスがなくなるので、電気代くらいのコストなど笑ってしまうくらいに小さいという時代が目の前なので、今のLEDブームもあと数年で笑える昔話になるかもしれません。また、白熱ランプのガラスは地球のどこにでもある石英なので、実は非常にコストが安く、またゴミにしても問題が出ません。また白熱ランプが見直される時代がくるかもしれません。

やはり何でも適材適所。いろんな光源が共存するのが明るい未来のような気がします。

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